【tdr1942】ジーニーはロビン・ウィリアムズがいたからこそ生まれたキャラクター
1992年に公開されたディズニー映画「アラジン」
ディズニー・ルネサンス期の中でも人気の高い本作品、そのなかでひと際インパクトを与えたのはやはり・・・ランプの魔人「ジーニー」でしょう。
とにかくコミカルでハイセンス、流暢な喋りとパワフルな動きは他に類を見ません。
ですが、もともとジーニーは“そういう”キャラクターになる予定ではありませんでした。
ジーニーのモデルは原語版声優ロビン・ウィリアムズ
ハイテンションで、口をはさめないほどの弾丸トークを披露するジーニー。
ただ、もともとはそこまでハイテンションでも、言葉をまくしたてるようなキャラクターでもなかったそうです。
このキャラクターになってしまったのは監督が放った言葉。
ジーニーのアニメーターを率いていた脚本家のエリック・ゴールド・バーグは監督から、「ロビン・ウィリアムズのコメディアルバムを参考にするように」と言われたのです。
そこで早速コメディアルバムを参考にテストムービーを作成。その試写会にロビン・ウィリアムズ本人が訪れ、ジーニーの声優として正式契約と至りました。
そして、ロビン特有の流暢な喋り、モノマネが炸裂し、現在我々が知るジーニーが誕生したのです。
ロビン以外の候補も大物揃いだった・・・?
ロビン・ウィリアムズをモデルにしたから、やはり声もロビン・ウィリアムズがしっくりくるわけですが、正式に契約が決まるかどうかは話を切り出すまで解りません。
そこで何人か、別に候補が挙げられていました。
・エディ・マーフィー
・マーティン・ショート
・スティーブ・マーティン
・ジョン・グッドマン
・ジョン・キャンディ など・・・
エディ・マーフィーといえば、日本語版のジーニー役を務めた山寺宏一が吹き替えることが多い俳優。
やはり、ジーニー特有の喋りを活かすには、それだけコミカルな喋りを得意とする人物が必要だったということでしょう。
アドリブやパターン替えの嵐!ロビンが見せたプロの仕事
当時、ロビン・ウィリアムズは超人気の映画俳優として多忙な日々を送って今した。
もちろん、アテレコする時間も限られている、そんな中・・・ロビンは、その限られた時間を有効に使うために用意されたセリフをニュアンスを変えたり、言いまわしを変えたりと何パターンも演じ分け収録したそうです。
多いときには20パターンにも言いかえたのだとか。
ひとつのセリフのそれだけの時間を費やしたがために、ジーニーのセリフだけで30時間かかったと記録されています。
吹き替え版の収録は大変!ロビンのモノマネレパートリー
原語版では、アメリカでは馴染みのある有名人のモノマネが多数散りばめられています。
アーノルド・シュワルツェネッガーや、ロバート・デ・ニーロ、ジャック・ニコルソンなど、日本人にも馴染みのある有名人から、あまり知られていない有名人などのモノマネが即興で行われた他、あらゆるところでアドリブが入り・・・吹き替え版作成時には各国の声優が各国の特色に合わせた冗談を入れたり、アドリブを入れたりと、かなり大変な収録になったそうです。
続編はロビン降板・・・その理由は?
映画「アラジン」の続編「アラジン ジャファーの逆襲」ではジーニー役を降板。代わりにダン・カステラネタがジーニー役に抜擢されています。
これだけのハマり役だったロビンが降板した理由、それは・・・「ディズニーとの契約の行き違い」。
交わした契約に相違があり、「もうディズニーとは仕事をしない」とロビン側から降板したのです。
その後、和解したため、「アラジン完結編 盗賊王の伝説」ではジーニーの声として復帰しています。
まだまだ逸話に事欠かないジーニーとロビン・ウィリアムズ。
彼がいなければ、ここまでインパクトのあるキャラクターは生まれなかったことでしょうね。