【tdr1866】「カールじいさんの空飛ぶ家」ヴィランの名に込められた思い

2009年に公開されたピクサー10作目となる長編アニメーション映画「カールじいさんの空飛ぶ家」

沢山の風船を付けた家が飛ぶ姿が印象的でしたが、今回は本作に登場する悪役の話。

本作の悪役と言えば、カールが子供時代にあこがれていた冒険家「チャールズ・F・マンツ」

勘違いの末にカールを始末しようとたくらみ、最後は雲の下に落下してしまった彼ですが、実はディズニーにとって因縁深い相手の名前を捩って名付けられたキャラクターでした。

その人物とは、「チャールズ・ミンツ」

ミッキーマウスがまだこの世に誕生する前、ウォルト・ディズニーと共に作品を手掛けていた映画プロデューサー兼配給業者です。

彼の指示でウォルトは実写とアニメを混ぜた「アリス・コメディー」シリーズを制作、後にその作品が下火になると「オズワルド・ザ・ラッキー・ラビット(しあわせウサギのオズワルド)」というウサギのキャラクターを生み出し、新しいアニメシリーズを展開しました。

シリーズはオズワルドの可愛らしい容姿もあって大ヒットを記録し、オズワルド自身も一躍人気キャラクターとなったのですが・・・配給先のユニバーサル・ピクチャーズとの契約時に、「オズワルドの所有権がユニバーサル社側にある」として法外な配給手数料を要求。

そのうえ従業員の引き抜き工作を行い、ウォルトを窮地に追い込んだのです。

愛すべきキャラクターと有能なアニメーションを奪った相手・・・

ウォルトにとってはヴィラン(敵役)そのものといっても過言ではないでしょう。

そんな因縁の相手の名前をもじって、「チャールズ・F・マンツ」というネーミングのヴィランが登場した・・・というわけですが、事情を知るとキャラクターを見る目がより悪くなりそう・・・ですね。

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