【tdr0538】何故、東京ディズニーリゾートの被害は小さかったのか
2011年3月11日14時46分に発生した、日本観測史上最大のマグニチュード9の地震。
この東日本を主体に大きなダメージを与えた「東北地方太平洋沖地震」は、東京ディズニーリゾートのある千葉県浦安市にも液状化現象などの爪痕を残しました。
家が傾き、道路が割れ、数々の被害が生じる中、なぜか東京ディズニーリゾートの被害は駐車場の一部が液状化した程度。
アトラクションや施設にも大きな損壊はなく、被害は最小限でした。
同じ千葉県浦安市なのに、不思議ですよね?
しかも、東京ディズニーリゾートのある場所は元々海上であり、埋立地です。従来の埋立地なら、もっと被害が大きいはず。
何故、東京ディズニーリゾートの被害は最小限で済んだのでしょうか?
実は東京ディズニーランド建設に先駆けて、地盤改良工事が行われていました。
先述したとおり、埋立地は地盤が弱いため、地震が起きると大きな被害を生みます。そのことを考慮して「サンドコンパクションパイル工法(SCP工法)」と呼ばれる地盤改良技術を施したのです。
このSCP工法は、簡単に説明すると、強く締め固めた砂杭(砂の柱)を地中に造成することで地盤を改良強化する方法。
このとき地表から10~15メートルの深さに工事が施されました。
災害を予見し、あらかじめ手を尽くしていたからこそ、被害を最小限に済ませることが出来たというわけですね。