【tdr1819】タワー・オブ・テラー“インドの庭園”に並ぶこだわりの作品
混雑時のみ解放されるタワー・オブ・テラーの庭園。
手前の「瞑想の庭園」には世界各地から収集された女神の彫像が並び、その奥にある「インドの庭園」にはインドで収集した彫像や壁画などが飾られています。
インドの庭園入口
入口には以下の内容が刻まれたプレートが打ちつけられています。
GARDEN of INDIA(インドの庭園)
Here I Have Gathered Works Of Enduring Beauty And Mystery From Distant Fabled Kingdoms To Fashion A Kingdom Of My Own HARRISON HIGHTOWER
(遠く名高い王国から我が王国にふさわしい美しさと神秘を兼ね備えた作品をここに集めた。ハリソン・ハイタワー)
そのプレート上にはガーゴイルが鎮座しており、威嚇しているように見下ろしています。
破壊神シヴァと蛇神ナーガの彫像
剣を手にした人型の彫像が破壊の神シヴァ。シヴァは三叉槍のイメージが強いですが、これは両手で剣を持っています。
そしてシヴァの足元に絡みつき、背後から顔を出している七頭のコブラ(一部欠けている)が蛇神ナーガ。
東南アジアでは七頭姿で表されることが多く、シヴァの腰帯として共に行動し、悪魔との戦いにおいてはシヴァをサポートして共に戦う存在だったと伝えられています。
これはそんなシヴァとナーガを表した彫像なのでしょう。
背後に多頭のコブラがいる孔雀の噴水
羽を広げた孔雀と、背後から顔を出す多頭のコブラ像。
孔雀の足元には長いとぐろがあり、羽の後ろから9つの頭が“まるで孔雀の羽根のように”顔を出しています。
実はコブラにとって孔雀は天敵。神経毒に耐性がある上、コブラなどの毒蛇を食べる厄介な相手なのです。
そのため、インドで誕生した仏教では孔雀は邪気(毒)を払う象徴となっており、インドの女神マハーマーユーリーを元にした孔雀明王の信仰が存在します。
この孔雀とコブラの彫像はそうした背景から彫られたものなんですね。
孔雀の上の浅浮彫り
孔雀像の上には石板をはめた壁画(浅浮彫り)があり、象に乗って戦う二つの軍勢が描かれています。
庭園の裏門
裏門の扉の上にもコブラの装飾があります。
以上がインドの庭園の彫像・装飾です。
コブラ率が高いですが、どれもプロップスとは思えないほど見ごたえ抜群。インドの庭園に入る機会があった際は是非、その目で確認してみてくださいね。