【tdr1408】「アーロと少年」はピクサー史上初の赤字作品・・・その理由とは

アメリカでは2015年11月25日、日本では2016年3月12日に公開されたピクサーの長編映画16作目「アーロと少年」

“恐竜の絶滅が起こらなかった世界”を舞台に、11歳のアパトサウルスの子供「アーロ」と言葉を知らない6歳の人間の子「スポット」が出会い、冒険を繰り広げる物語である本作は、公開前はそれなりの注目を浴びていたものの、興行成績は不振に終わってしまいました。

制作にかけた予算は当初2億ドルでしたが最終的に3億ドルかかり、広告宣伝費には1.5億ドルを投じていると言われています。そして、世界興行収入は3億ドルを下回る約2億6千万ドルを記録し、ピクサー史上初となる赤字となりました。

本作の映像はディズニー・ピクサーが最高傑作という程“美麗”なものでした。

監督ピーター・ソンは「自然がもつ魔法や美しさ、そして怖さをいかに描くかが課題でした。だからこそ、ストーリーはシンプルにしたのです。」と語っており、作中の自然の描き方は目を見張るものがあります。

しかし、ストーリーがシンプル過ぎたため、客受けせず、興行収入の不振につながったとも言われています。

また、少年「スポット」が恐竜「アーロ」の“ペット”のように描かれていることが問題だという方もいます。「スポット(Spot)」という名前は日本で言う「ポチ」みたいな“ペットにつける名前”としてメジャーな名前。

そして本作でスポットは牛を探すために嗅覚で追うなどの“犬のような行動”をとらされています。

こうしたペット扱いが反感を買い、不振につながった見方も濃厚。

赤字になってしまったものの、映画自体が面白くない訳ではありません。まだ観たことが無い方は、是非DVD等でご鑑賞くださいね。

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