【tdr0293】「リトル・マーメイド」は性差別?抗議が殺到した理由とは

ディズニー最後の劇場版セルアニメーションであり、ディズニー映画の第二黄金期の原点といわれた作品「リトル・マーメイド」

アメリカでは1989年11月17日、日本では1991年7月20日に公開され、ブロードウェイや劇団四季で上演されるほどの名作ですが、公開当時は各方面の人権団体や女性団体から多くの抗議にさらされました。

そもそも、「リトル・マーメイド」は、アンデルセン童話「人魚姫」を元にした作品ですが、ラストの展開は原作と大きく異なります。

原作では人間界と人魚界の間で葛藤し、悩んだ挙句、王子との恋は成就せずに泡となって消えてしまいますが、ディズニー作品では周囲の応援を受け、人魚として生きた世界を捨てて王子との恋が成就します。

「ハッピーエンドに改変されて良かった」と思う方もいるかと思いますが、実はこれが抗議のポイントでした。要するに「女性が男性の下に行き、結婚してハッピーエンド」というラストに抗議が殺到したのです。

「恋愛が成就して良かった」という捉え方ではなく、「結婚こそ幸せ」、「男性に仕える幸せ」といったような「偏った女性の生き方」を押しつけていると解釈され、性差別と批判されました。こういった団体からしてみれば、「偏った考えを子どもに教え込ませている」と感じるわけです。

以上の経緯から、ディズニー社は「より慎重に女性の役割について考える」と公式に発言し、次の作品「美女と野獣」ではヒロインを「現代的な女性で、活動的なフェミニストにした」と公表しました。

「王子様と結婚してハッピーエンド」というのは昔は憧れの物語でしたが、男女平等の現代社会では解釈一つで問題になる・・・全ての人が納得するハッピーエンドの物語を描くのは大変ですね。

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