【tdr0059】ミッキーマウスの指が4本なのは何故?
1928年11月18日「蒸気船ウィリー」という短編トーキー・アニメーションでデビューし、世界的に有名になった「ミッキーマウス」。
大きな耳に大きな目、大きな手足と愛くるしいキャラクターデザインが人気の1つを担っていますが、初めてミッキーマウスを見たとき、「何故ミッキーは指が4本しかないのだろう?」と思いませんでしたか?
人間のそれとは違うから、と無理やり納得してはみるものの、何となく気になりますよね。そもそも実際のネズミの指は「爪がある指4本、退化した親指1本の計5本」ですから、「ネズミだから」という理由でも納得することもできません。
ではなぜ、4本なのでしょうか?
実はミッキーマウスはもともと「5本指のキャラクター」になる予定でした。そしてテストアニメーションを作成してみたところ5本指のキャラクターのはずなのに、6本指に見えてしまうという問題が出てきてしまったのです。当時の映像技術は今のように優れてはいませんでしたから、うまく処理できなかったというわけですね。
上記の理由で指の数を減らすことにし、4本で書き起こすと、指が1本減ったおかげで映像的な問題も消えました。さらに5本指のときよりプックリした手指になり、より一層可愛らしくバランスがいいことから4本指になったそうです。
因みに3本指にならなかった理由は「指をさせない」から。3本あるうちの一本を親指の役割と考えて指をさす絵を描くと、どうみても中指を立てているような形になってしまい、喧嘩を売っているようにしか見えなかったのです。
それに実際のネズミの指をパッと見たとき、4本に見えはしても、3本には見えません。想像してみても3本指のネズミのキャラクターはあまりに不自然で、バランスが悪いように思えます。
結果として4本指に落ち着き、今ある大人気キャラクターとなったと考えると、うまく処理できなかった映像技術にある意味感謝すべきかもしれませんね。