【tdr0455】「カーズ2」にレースの帝王が登場しなかったのは何故?
映画「カーズ」に登場する田舎町「ラジエーター・スプリングス」で、診療所の医者兼街の判事を務めていた、街の中心人物「ドック・ハドソン」
1951年型ハドソン・ホーネットのストックカーレス仕様の車体を持つ彼の正体は、過去にピストンカップで3年連続優勝を記録した「レースの帝王:ハドソン・ホーネット」でした。
主人公であるマックィーンの成長にも一役買い、「カーズ」の物語は彼なしでは語れません。
そんな重要人物であったのにもかかわらず、続編である「カーズ2」には登場しませんでした。
一体何故、出演がなかったのでしょうか。
その理由は、「ドック・ハドソン」の声を務めた「ポール・ニューマン」が2008年9月26日に死去したため。
享年83歳、末期の肺がんでした。
この訃報はすぐさま「カーズ2」製作スタッフの元に届きました。
結果、「声優の代役は立てない」として、「ドック・ハドソン」を登場させる予定を取り消したのです。
その代わりといってはなんですが、作中では「ドック・ハドソン」が活躍した「ピストンカップ」に「ドック・ハドソン記念」と冠をつけ、彼が働いていた診療所を記念館にし、写真や新聞記事に凛々しい姿を収めました。
「ドック・ハドソン」を演じられるのは「ポール・ニューマン」だけ。
いわば分身のようなものだったからこそ、手厚い演出が行われたのでしょう。
ご冥福をお祈りいたします。