【tdr0125】Mr.インクレディブルで行われた収録の演出とは

2004年11月5日(日本では2004年12月4日)に公開された長編フルCGアニメーション映画「Mr.インクレディブル」ピクサー・アニメーション・スタジオが手掛けた長編アニメーションとしては第6作目になり、ピクサー作品の中で初めて「人間社会」が舞台となった作品です。

さて、本作は「かつて世界平和のために戦っていたスーパーヒーロー」である「Mr.インクレディブル:ボブ・パー」を中心に、同じくスーパーヒーローだった「イラスティガール:ヘレン・パー」との間で築いた能力一家が活躍する物語。

人とは違う特殊な能力をもつことから、その能力を隠し、窮屈な生活をする子供たち。その中で、一際、自分の能力を発揮したくてウズウズしているのが「ダッシェル・ロバート・パー(通称:ダッシュ)」パー家における第二子で、三人姉弟の長男です。

彼の特殊能力は超スピードで走れるというもので、その速さは水上を走り、ビデオカメラにも映らないほど。やんちゃな性格をしており、家族の中のムードメーカーのような存在です。

当然、人一倍走りまわるシーンが多い「ダッシュ」

軽いウォーミングアップのような走りから、息切れを起こすほどの走りなど、様々なシーンで彼は走りまわっています。そんな「ダッシュ」の声優を務めたのは「スペンサー・フォックス」彼もまた、走りまわらなければいけませんでした。

それは監督である「ブラッド・バード」の演出によるもの。

劇中で「ダッシュ」が自身の能力の限りを尽くして走り、疲れ果てて息切れながらも言葉を発するシーンがあるのですが、そのシーンを「リアル」に表現するため、「スペンサー・フォックス」にスタジオ内を走るように命じたのです。

この命令から、彼はスタジオ内を走り回り、息切れ状態のまま収録入りしました。実際に息切れしているのですから、演技よりも正確に表現できたというわけです。

まさか実際ダッシュさせられるとは、スペンサー自身、思いもしなかったでしょう。これでもし、NGを連続で出すようなことになっていたら・・・考えたくもありませんね。

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