【tdr0237】レストランに仕掛けられたディズニーの魔法的工夫とは?

東京ディズニーリゾートのレストランには「カウンターサービス」や「バフェテリアサービス」に「キャラクターダイニング」、「ショーレストラン」、「テーブルサービス」、「ブッフェスタイル」、「ワゴン・サービス」といった8つの形態があります。

その中でも特徴的なのが「バフェテリアサービス」。(「バフェテリア」とは、「ビュフェ」と「カフェテリア」を組み合わせたディズニーの造語)ゲスト自身がトレーを持ち、カウンターに並べられた料理・飲み物・デザートなどから好きなものを選んで、着席前に会計を済ませるシステムで、メニューを見て選ぶのではなく、ビュッフェのように料理を実際に見て選べる、ということで女性に人気の形態です。

実際に見て選ぶ方が視覚的にも嗅覚的にもそそられますから当然と言えば当然ですよね。

しかも、そういう場所で見る料理はどれも美味しそうに見え、あれもこれもと選んでしまってトレーが隙間なく埋まる、ということも少なくありません。メイン以外のサイドメニューばかり取ってしまう、なんてこともあるでしょう。傍から見ると食いしん坊のように思われるかもしれませんが、実は「バフェテリアサービス」にはメニューを多く選んでもらうための工夫が凝らされているのです。

その工夫とは、料理の配置。

例えば、料理が

【メイン料理】→【スープ】→【サラダ】→【デザート】→【ドリンク】

の順番に並べられていたとしましょう。

お腹が減っているわけですから、メイン料理に当然目が行きますよね。そしてまあスープも取ったとしましょう。ただ、その先のサラダやデザートに目が行くかどうかは微妙なところ。初めに取った料理で満足してしまったら後の料理は手に取られないかもしれません。

そのため、実際は

【サラダ】→【デザート】→【スープ】→【メイン料理】→【ドリンク】

の順番で並べられています。

一見すると妙な順番に見えますよね。特にデザートの位置は疑問に感じることでしょう。しかし、この順番にすることで、メイン以外の料理が手に取られるようになるのです。

お腹が空いた状態で、まずサラダを見たとします。サラダだけでは満たされませんが、お腹が空いていることもあって食欲がそそられるため、手に取ってしまいます。そしてデザート。本来なら食後に選ばれるものですが、このときまだサラダしか手に取っていないため、十分魅力的に見えます。

次にスープ。ここでようやく食事らしい料理になり、デザートから一転、一気に食事へと思考が切り替わります。続いてメイン料理。既にいくつか料理を取っていたとしても、メインを外すなんてことはそうありませんよね?大体は先に選んだ料理とのバランスを考えて選ぶことになるでしょう。

それで最後にドリンクを選んでおしまいです。

先に例えた順番と比較してみても、かなり考えられた配置だということが解りますね。

こうした工夫もまた、ある意味ディズニーの魔法なのかもしれません。

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