【tdr1951】「プリンセスと魔法のキス」元々考えられていたタイトルとは・・・

2002年に発表されたジュプナイル小説「カエルになったお姫様」などを原作に、グリム童話の「かえるの王さま」を引用して制作された映画「プリンセスと魔法のキス」

邦題からはお姫様とカエルになった王子様の物語だなんて想像つきませんよね。

ちなみに原題は「THE PRINCESS AND THE FROG(お姫様とカエル)」・・・と非常に解りやすいタイトルになっています。

ただ、このタイトル案は変更されたもので、本来考えられていたタイトルは「カエルのお姫様」でした。

実際、ヒロインのティアナは呪いを解こうと王子にキスをしてカエルになっていますから、これも物語通りの解りやすいタイトルですよね。

・・・ただ、ある心配事からこのタイトルは却下となりました。

その理由とは・・・「差別表現」

本作のヒロイン「ティアナ」はアフリカ系アメリカ人で、ディズニープリンセス史上初の黒人です。

アメリカでは古くから多数派である白人による有色種差別、主に黒人への差別が酷く、これまで幾度も問題となってきました。

今日では差別表現のないよう、ポジティブな取り組みが増えてきていますが、歴史に刻まれた根深い問題のため、黒人を題材に扱うにあたり細心の注意が必要だったのです。

そこで差別を連想させる恐れがある「カエルのお姫様」をやめたわけですね。

余談ですがヒロインのティアナも元々用意されていた名前、設定が黒人差別を連想させる恐れがあるとして変更されています。
  
日本ではあまり身近ではありませんが、アメリカにとってはかなりナイーブな黒人差別問題。

こうした問題をクリアしながら誰も傷つかず楽しめる作品つくる・・・アニメーターにとっての超難題といえますね。

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