【tdr1950】「プリンセスと魔法のキス」ドクター・ファシリエの意味とモデル元

2009年に公開された映画「プリンセスと魔法のキス」

カエルになった王子をキスして助けるだけの話かと思いきや、ディズニー・プリンセスまでカエルになってさあ大変!

ワニやホタルの仲間と共に呪いを解く旅に出る、異色尽くしのプリンセスストーリーです。

さて、本作のディズニー・ヴィランズは「ドクター・ファシリエ」というブードゥーの力を操る魔術師。

ドクロマークのシルクハットを被り、悪役の主張感がハンパないキャラクターです。

そんなファシリエがいかにして生まれたのか掘り下げたいと思います。

ドクター・ファシリエ・・・ファシリエって何?
語感でなんとなく気付く人もいるかも知れませんが、「ファシリエ」とはフランス語で「簡単」という意味を持っています。

つまり“簡単博士”という名前なんですね。しかし、何故“簡単”なのでしょうか?

その理由も“簡単”でした。

ドクター・ファシリエは人々が願うことをなんでも努力なしで簡単に手に入れられると惑わすから。

劇中でもナヴィーンをはじめ、様々なキャラクターを惑わしていますから、納得のネーミングとも言えますね。

ドクター・ファシリエのモデルとなった人物・・・?
杖にシルクハット、燕尾服・・・ファッションアイテムだけ見ると、紳士なドクター・ファシリエ。

実際はドクロマークが描かれていたり、ヘソ出しファッションだったり、紳士らしい外見ではありませんが、この外見にはモデルが存在してます。

そのモデルが「ゲーデ」

別名、バロン・サムディ(土曜男爵)とも呼ばれる、ブードゥー教に伝わる死神です。

ゲーデはボロボロの黒い山高帽と燕尾服を着た男の姿をした、ブードゥー教における精霊で、死者がギネー(ギニアのこと。神々の住処とされる)に向かう途中にある「永遠の交差点」に立っている、と伝えられています。

生きてきた全ての人間を知っているとされ、とても賢く、とても陽気で、とても下品。

葉巻と酒が大好きで、人間に憑依して好きなことを喋らせることが出来ると言われています。

ドクター・ファシリエが呪文をかけるときに顔が骸骨になるのも、人を惑わせるのもモデルを知ると納得ですよね。

憑依はしていませんでしたが、付き人をナヴィーンの姿に変えて金をせしめようとしていたわけですし、その辺もモデルの影響が感じられます。

ドクター・ファシリエと担当声優の意外な共通点
原語版声優を担当したのは俳優・声優として活躍するアフリカ系アメリカ人のキース・デイヴィッド。

彼がドクター・ファシリエを演じるにあたり、キャラクターとの間に共通点を持たせました。

その共通点が・・・すきっ歯。

歯並びは発音にも影響しますから、声優と同じすきっ歯にすることでよりリアルな表現になります。

また、ドクター・ファシリエの表情や動きもキースの表情やジェスチャーを取り入れて描かれました。

外見や立ち位置は死神、動作や声はキースが作り上げたドクター・ファシリエ。

これまでにないヴィランズが出来上がった裏には、これらの要素があったわけですね。

関連記事

ページ上部へ戻る