【tdr0647】ピクサーの「ジョン・ラセター」は元ディズニー社員だった!?
ピクサー・アニメーション・スタジオおよびウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオにてチーフクリエイティブ・オフィサーを務める「ジョン・ラセター」
「トイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」など数々の名作CGアニメーションの監督・総指揮をとり、ピクサーを牽引してきた映画監督・アニメーターです。
関わる作品はすべてヒットする、その功績から一躍有名なアニメーターとなった彼ですが、実はあまり知られていない過去があります。
その過去というのが・・・「ディズニー社に入社していた」ということ。実はピクサー入社以前に、ディズニー社で働いていたのです。
元々ラセターはディズニー作品の大ファンで、それを機にアニメーターを志し、1979年カリフォルニア芸術大学の映像学部キャラクターアニメーション科に進学しました。
そして在学中、ディズニー作品の「きつねと猟犬」や「ミッキーのクリスマスキャロル」の作画を担当し、卒業後に念願のディズニー社に入社したのです。
その後、CGを導入した映画「トロン」を見たラセターは、CGに可能性を感じ、手書きキャラとCG背景を合成した作品「Wild Things」を制作し、CGアニメーション映画の企画を進めました。
しかし、CGの可能性が未知数であること、CGにアニメーションの仕事が奪われることに危機感を覚えた社内の保守派による反発を受け、CGプロジェクトは中止、ラセター自身もディズニー社を解雇されてしまったのです。
解雇後、短編CGアニメーションを制作するためにCGアニメーターを探していた「エド・キャットムル(現ピクサー社長)」と出会い、ルーカスフィルムの子会社「インダストリアル・ライト&マジック」に入社。
ピクサーの前身団体となるコンピュータ部門でアニメーターとして活躍し、ピクサー創立後は移籍して3DCGアニメーションの作成を始めたのでした。
そして大ヒット作「トイ・ストーリー」が誕生し、多くの作品を手がけ・・・ディズニーによる買収を経て、再びラセターはディズニーでの仕事をすることになったわけです。
ディズニーに始まり、巡り巡って、再びディズニーの仕事をするなんて、解雇された当時のラセターは思いもしなかったでしょう。
人生なにが起きるかわかったものではありませんね。