【tdr0849】映画「ピノキオ」でセリフを全カットされたキャラクターがいる
1940年2月7日(日本では1952年5月17日)に公開された長編アニメーション映画「ピノキオ」
生命を授かった人形「ピノキオ」が、様々な誘惑に惑わされながらも成長していく物語ですが、この作品において“セリフの収録を済ませていたにも関わらず、全カットされてしまったキャラクター”がいます。
そのキャラクターとは、狐の詐欺師「J・ワシントン・ファウルフェロー」の相棒「ギデオン」
体の小さいドジな猫で、酒を飲むと“しゃっくり”をするキャラクターです。作中、収録された声が使われたのは“しゃっくり”の部分のみで、他は使われることはありませんでした。
なぜ、収録されていたにも関わらず、セリフを全カットにしたのでしょうか。
理由は、ウォルトが「セリフを喋らないキャラクターが必要」と考えたから。
「ピノキオ」という作品、それに登場するキャラクターとの絡みなどを踏まえ、セリフを喋らないキャラクターが必要との考えに至り、ギデオンのセリフを全カットしたのです。
それなら最初からセリフなしにするべき、と思う方もいるでしょうが、制作の途中で閃いたり、考えが変わったりするのはよくあること。
よりよい作品にするためには仕方のない決断だったのでしょう。
因みに、ギデオンの声を担当した声優「メル・ブランク」は同作に登場するゼペットの飼い猫「フィガロ」の声も担当しているので、全く声を吹き込んでいない訳ではありません。
とはいえ、収録していたセリフが使われなくなったことにはショックを受けたでしょう。
声優として呼ばれてはいても、急きょセリフがなくなることもあるディズニー映画。
なかなかシビアな世界、と言えますね。