【tdr1828】ハイタワー三世の従者スメルディングは失踪後何をしていた・・・?

失踪したハリソン・ハイタワー三世の従者、アーチボルト・スメルディング。

32年もの間ハイタワー三世に仕えた忠実な執事であり、ハイタワー三世の唯一の友人でもある彼は主人が失踪したあと姿を消しました。

ということで今回はスメルディングが何故姿を消したのか、その後どうなったのか、まとめてみました。

———————————————————–

ハイタワー三世失踪後~1902年
1900年、主人であるハイタワー三世が失踪し、ホテルが閉鎖。

これをきっかけに彼はホームレスになってしまいました。そして、1902年に放浪罪で逮捕され、施設に送られてしまいます。

1902年~1908年
施設に送られたスメルディングでしたが、このあとの記録は残っていません。

1908年~1912年
スメルディングはホテルハイタワーの一室で調べ物をしつつ、常にシリキ・ウトゥンドゥを恐れながら生活していました。

彼は自分が恐れることで、シリキの呪いを鎮めようとしていたのです。

そして1908年10月21日、公園でスケッチをしていたベアトリス・ローズ・エンディコットに“正体を隠して”接触。

山高帽につぎはぎだらけのコートを着た姿で“アーチー”と名乗った彼は、ホテルハイタワーを愛する彼女に権利書を買うよう勧めます。

その後、エンディコット三世が権利書を買い、ホテルを取り壊そうとしていることを聞かされると、ホテルを守るためにニューヨーク市保存協会を設立させて見学ツアーを計画させるという参謀っぷりを発揮させました。

1912年8月22日
ホテル解体を提唱するマンフレッド・ストラングとベアトリスがホテルを訪問した際、像を倒して亡きものにしようと図ります。

そもそもスメルディングは“誰かを生贄にしてハイタワー三世を解放しよう”と考えていました。

ハイタワー三世の魂はシリキ・ウトゥンドゥの霊柩に囚われており、永遠に同じ日を過ごしています。

ツアーを勧めたのは呪いを馬鹿にした参加者を生贄にし、その魂を霊柩に入れて、ハイタワーの魂を解放するため。

親愛なる主人のためなら手段を厭わない、恐ろしい人物ともいえます。

この後、彼の姿は確認されていません。

———————————————————–

スメルディングの隠れ部屋
彼の部屋には、汚れた食器と作業途中の机、つぎはぎだらけのコート、山高帽、在りし日のハイタワー三世の肖像画、怯えたハイタワー三世のスケッチ、庭園にいるベアトリス(17歳)の絵、ハイタワー三世に関するあらゆる記事の切り抜き、スメルディングの日記がありました。

アーチボルト・スメルディングの日記
日記の内容を要約すると・・・

1899年7月16日 ムトゥンドゥ族からの脱出

武装したムトゥンドゥ族が数百人に対し、探検隊は22人という状況で偶像を奪う。

明らかに血みどろの戦いになると思われたが河を下って逃げている間、ムトゥンドゥ族は狂ったように笑い、話し、歌い続けるばかりで誰ひとり追ってこなかった。

1899年8月2日 歓迎と恐怖
恐ろしい予感があったが、偶像を船首に据えたカヌーはどの村でも大変な歓迎を受けた。

1899年8月12日 盲目の老人
最後の村で盲目の老人に出会い、老人が「緑のもの」と呼ぶ偶像について教えてもらう。

最初は幸運を運んでくるが、最後に災難が起こることや、古代の呪術師シリキの霊が取り憑いていること、シリキ・ウトゥンドゥとは「災いを信じよ」という意味があること、呪術師の遺骨の一部が偶像の中に隠されているという噂もあること、偶像には掟があることなどを教わる。

ムトゥンドゥ族が偶像を持ち去るよう仕向けたことに気付く。

そして最後に、「偶像の目に気をつけろ」と言われ、老人が姿を消す。

1899年8月13日 緑色の稲妻
老人から聞いた話をハイタワー三世に伝えると一笑し、偶像を罵倒した。するとわずか数分後、緑色がかった稲妻が1艘のカヌーに落ちた。

もう手遅れかもしれないがスメルディングは偶像に敬意を払い、恐怖心を示すため、偶像の世話を任せてくれるようハイタワー三世に頼んだ。

1899年8月13日 ニューヨークへの帰還
出航の際、スメルディングの説得を拒否し、ハイタワー三世がシリキ・ウトゥンドゥを木箱に詰め込んだためか、激しい嵐に見舞われた。

スメルディングが初めてハイタワー三世の命令に背き、シリキ・ウトゥンドゥを箱から出すと嵐が収まった。

スメルディングは偶像にスワヒリ語で「ニューヨークでご主人様が偶像をいかに素晴らしい場所に置こうと考えているか」必死に話しかけた。

かなりざっくり掻い摘みましたが、日記にはこのようなことが書いてあり、唯一スメルディングのみが偶像の恐ろしさを信じていたことが解ります。

———————————————————–

頭が切れ、参謀としても活躍していたアーチボルト・スメルディング。

主人が失踪した後も、その主人を救おうと奔走していた・・・その忠実さには脱帽しますが、目的のためなら手段を厭わない冷酷さはハイタワー三世と酷似しているとも言えますね。

関連記事

ページ上部へ戻る