【tdr0066】中途半端!?タワー・オブ・テラーが59メートルなわけとは?
「タワー・オブ・テラー」といえば東京ディズニーシーのアメリカンウォーターフロントにある、約210億円の総工費をかけて作られたフリーフォールタイプのアトラクション。
59メートルの高さと落下時の浮遊感が与えるスリルは東京ディズニーリゾート内でも随一といわれ、「ディズニーシー史上最恐」というキャッチコピーを引き下げて、2006年9月4日にオープン。今なお、多くのゲストにスリルと絶叫を与えているアトラクションですね。
さて、この「タワー・オブ・テラー」、全長59メートルという高さから、東京ディズニーリゾート内で一番高い建造物になるのですが、何故59メートルなのか、気にはなりませんか?
「そこまで高くしたのなら、あと1メートル高くしたっていいじゃないか」「60メートルになってキリがよく、なんとなく気持ちがいいのに・・・」などと素人考えで思ってしまいますが、この59メートルという高さにはきちんとした理由があるのです。
その理由とは「航空法第51条」に関係していました。
この「航空法第51条」では「60メートル以上の建物には航空障害灯の設置」しなければならないと定められているのです。航空障害灯とは夜間飛行する航空機に、建物の存在と位置を示すために設置されるもの。つまり「タワー・オブ・テラー」が60メートルの高さで建設したら、この航空障害灯を設置しなければならなかった、ということになります。
夜の東京ディズニーシーで航空障害灯が見えるのは・・・夢の国としてはありえないですよね。現実世界を思い出させるものは極力控えたい、そういった理由から「航空法第51条」に引っかからない59メートルの高さになったのです。
「夢の国」であり続けるために、こういったところにまで配慮が行き届いているとは流石というより他ありません。