【tdr1734】コロンビア号内の新聞記事から読み解く小ネタ その7
処女航海を目前に控えた、アメリカンウォーターフロントのシンボル「S.S.コロンビア号」の船内には、その設定に合わせた演出を沢山見ることが出来ます。
船内の人気アトラクション「タートル・トーク」のウェイティングエリアに貼られている新聞もその一つ。
今回は前回同様、入ってすぐ右側に掲示された、1911年4月11日発行の「ニューヨーク・シッピング・ガゼッター」に触れていきます。
Beatrice Rose Endicott does the honors.
Beatrice Rose Endicott was given the traditional honor of breaking a bottle of champagne on the S.S.Columbia’s prow. Afterwards,the gigantic ship’s down the ramp and out into New York Harbor.
Not only is Miss Endicott the daughter of shipbuilder Cornelius EndicottⅢ,she is responsible for the creation of all of the S.S.Columbia’s passenger areas. In this capacity,Miss Endicott has warked tirelessly woth the ship’s architects to insure will surpass all other ships in the luxury and comfort of her accommodations and in the use of the most modern scientific advances in safety and hygen.
(ベアトリス・ローズ・エンディコットが栄誉を授かる。
ベアトリス・ローズ・エンディコットは、S.S.コロンビア号の栄誉でシャンパンの瓶を壊す伝統的な名誉を与えられました。
その後、巨大な船はランプを降りてニューヨーク港に出ます。エンデコット氏は造船所のコーネリアス・エンディコット三世の娘であるだけでなく、S.S.コロンビアの旅客エリアのすべての建設を担当しています。
この能力で、エンディコット氏は、船の建築家としっかりと仕事をして、豪華で快適な宿泊施設と安全性と衛生設備における最新の科学技術の進歩を、他のすべての船よりも上回ることを保証しました)
記事の下側にはシャンパンの瓶をにこやかな表情で持つベアトリスの写真が掲載されており、当時の華々しさがリアルに表現されています。
ベアトリス・ローズ・エンディコットといえば、U.S.スチームカンパニーとニューヨーク・グローブ通信社の経営者であるコーネリアス・エンディコット三世の娘にして、ニューヨーク市保存協会を設立した活動家。
彼女の働きにより、同エリアにある「タワー・オブ・テラー」が保存され、一般に公開されている・・・という設定ですが、父の恩恵が大いにあるとはいえ、若いながらにこれほど活躍しているのは彼女自身の能力によるところもあるのでしょう。
さて、前回・今回にて、「ニューヨーク・シッピング・ガゼッター」の前半は終了です。
次回は新聞の下半分に書かれた記事を訳していきます。