【tdr1705】移民で大成功を収めたエンディコット一族
東京ディズニーシーのテーマポートの1つ「アメリカンウォーターフロント」
「タワー・オブ・テラー」や「トイ・ストーリー・マニア!」「S.S.コロンビア号」などの人気アトラクション、施設があり、見ごたえ抜群の上、細部にまでこだわった物語が魅力のテーマポート。
このエリアは20世紀初頭の“古き良きアメリカ”が舞台で、様々な人間ドラマが描かれています。
その中で有名な人物といえば、一番に連想されるのはタワー・オブ・テラー(ホテル・ハイタワー)の「ハリソン・ハイタワー三世」でしょうか。
ただ、このエリアで成功した人物となれば・・・“U.S.スチームシップカンパニー”の社長「コーネリアス・エンディコット三世」とその一族以外にいないでしょう。
エンディコット三世はハイタワー三世とライバル関係にあった人物として有名ですが、事業家として成功を収めた人物でもあり、それがこのエリアの繁栄にも繋がっています。
元々移民だったエンディコット一族。三世の祖父である一世が渡米し、大成功を収めたところから、様々な事業を展開し、三世の代では豪華客船を製造するまでに至りました。
それが解るプレートがレストラン「セリングデイ・ブッフェ」付近に設置されています。
———————————————–
IT IS MY FERVENT HOPE THAT
FUTURE GENERATIONS WILL LONG ASSOCIATE
THE ENDICOTT NAME
NOT MERELY WITH STEEL MILLS,
GOLD MINES AND RAILROADS,
BUT WITH GLOBAL SHIPPING AS WELL.
CORNELIUS ENDICOTT,Ⅱ
1887
(私の熱烈な抱く将来の希望は、単に製鉄所、金鉱と鉄道ではなく、グローバルな海運事業と共にエンディコットの名を広めることだ。)
———————————————–
MY FATHER’S FATHER CAME TO THIS COUNTRY WITH
NOTHING BUT THE DESIRE TO
SUCCEED WHERE OTHER MEN HAD FAILED.
AND SUCCEED HE DID,
BEYOND HIS WILDEST DREAMS.
AMERICA TRULY IS THE LAND OF OPPORTUNITY.
CORNELIUS ENDICOTT,Ⅲ
1909
(私の父方の祖父はこの国に来て、他の人が失敗しても成功したいという願望はなかった。そして、彼は夢にも思わなかった成功を収めた。アメリカは本当にチャンスの土地だ。)
———————————————–
レストラン向かって左側にはエンディコット三世の父、二世のメッセージが、向かって右側には三世のメッセージが刻まれています。
このメッセージから、エンディコット一世は強く成功したいと思っていたわけではなく、アメリカンドリームを勝ち取って成功した創業主であること、
二世は自分たちの名前を世界的に広めようと考えていたことがうかがえます。
そして、祖父から父へ、父から自分へ襷を渡され、三世は更に成功を収めてエンディコットの名を知らしめることとなったのです。
因みに、S.S.コロンビア号のポスターには「we sail the world over(我々は世界を航海する)」、カレンダーには「we ship the world over
(我々は世界を超えて出荷する)」という、父:二世の意思を継いだかのような一文が記載されています。
正直必要なのかと問いたくなるほどの詳細な設定ですが、それがあるからこそ、アトラクションや世界観に深みが生まれるわけです。
ただアトラクションを楽しむだけではない楽しみ方が出来るのはディズニーパークならではですね。