【tdr0087】マークトウェイン号が浮かぶアメリカ河の秘密
東京ディズニーランドのウエスタンランドで活躍している蒸気船「マークトウェイン号」。1850年代のミシシッピ川を航行していたという外輪船を再現しており、「トム・ソーヤの冒険」の執筆者の名前がついた船です。
そしてマークトウェインが執筆した物語にちなんで名付けられた「トムソーヤ島」があるわけですが、そのトムソーヤ島を囲むように流れる川は「アメリカ河」といって一見「トムソーヤ」に関係がないような名前です。
しかし、ちゃんと「トムソーヤ」に関係しています。
実はこのアメリカ河には、マークトウェイン号のモデルになった外輸船が運航していた川でもあり、「トム・ソーヤの冒険」にも出てくる「ミシシッピ川」の水が注がれているのです。
ミシシッピ川の水が注がれたのは東京ディズニーランドが開園する前の1983年3月のことでした。運ばれた一瓶のミシシッピ川の水を、東京ディズニーランド初代アンバサダー寺崎八重子さんが、マークトウェイン号のデッキから注いだのです。(※アンバサダー:世界各国のウォルト・ディズニー・カンパニーのテーマパークで選ばれる「親善大使」の名称)
この儀式にも似た行為でミシシッピ川の水を得たアメリカ河。
これにより「マークトウェイン号」、「トムソーヤ島」、「アメリカ河」と「トム・ソーヤの冒険」に繋がる世界が完成したというわけです。
言われないとわからないところまでこだわる、これぞ、ウォルト・ディズニーの世界観なのでしょう。