【tdr1887】「リメンバー・ミー」に登場する有名人・・・その2
日本では2018年3月16日に公開されたばかりのピクサーの新作映画「リメンバー・ミー」
メキシコと死者の国を舞台とした本作にも、お馴染みのピクサーキャラクターがこっそり登場していたり、小ネタがたくさん用意されていたりと、見所満載。
また他にもメキシコの有名人達も数多く登場しており、ピクサーの遊び心が感じられる作品になっています。
前回はメキシコの有名な画家とプロレスラーを紹介しましたが、今回はメキシコ映画界と音楽界を盛り上げた俳優・歌手たちをご紹介します。
俳優・歌手「Pedro Infante(ペドロ・インファンテ)」
1917年から1957年の間を生きた高名な俳優・歌手で、主人公ミゲルが憧れるスター「エルネスト・デラクルス」のモデル。
メキシコ映画界の黄金期をその演技力で賑わせたほか、甘い歌声とギターの早弾きという音楽センスで音楽界も盛り上げた希代の天才。39歳という若さで一生を終える。
俳優・コメディアン「cantinflas(カンティンフラス)」
1911年から1993年の間を生きた人気俳優・コメディアンで、もうひとりの主人公「へクター」のモデル。
あの、チャールズ・チャップリンが「世界で最も偉大なコメディアン」と評した人物で、俳優・コメディアンのほかにも、映画プロデューサー、脚本と多彩な才能を発揮した。
また、自ら稼いだ莫大な金額をメキシコをはじめとした中南米諸国の恵まれない人々に寄付するという仁徳者でもあり、彼が亡くなった際は国葬級の扱いを受けた。
女優・歌手「María Félix(マリア・フェリックス」
1914年から2002年の間を生きたメキシコ映画黄金期を象徴する女優で、主人公ミゲルの高祖母(祖父母の祖母)「イメルダ」のモデル。
メキシコやスペイン、フランスにイタリア、アルゼンチン・・・と計47本の映画に出演し、映画界を盛り上げた。
その美貌と色気のある演技で世界中の男たちを虜にした人物で、歌手としても才能を見せる。
歌手・俳優「Jorge Negrete(ホルヘ・ネグレテ)」
1911年から1953年の間を生きたメキシコの人気歌手兼俳優。
多くの歌手に影響を与えたほか、メキシコ映画界の黄金期を支えた人物。42歳の若さでこの世を去る。
作中、エルネストが主人公ミゲルを「俺の玄孫(やしゃご)だ」と紹介し歩いている際、「ネグレテ!インファンテ!」と名前を呼んで二人の男性と肩を組むシーンがあり、その一人がホルヘ・ネグレテになっています。
もうひとりの「インファンテ」はエルネストのモデル元「ペドロ・インファンテ」
ホルヘ・ネグレテとペドロ・インファンテは同時期に音楽・映画界で活躍した人物で友人関係があったため、こういう演出となっているようです。
皆、同時期に活躍した俳優・歌手。
こうしたチョイスの細かさも実にピクサーらしいと言えますね。
ちなみに、本作には以上の人物のほかにもメキシコにちなんだ有名人ネタが多く扱われています。
その辺の事情を知ってから見ると、また違った面白さが出てくること間違いなしです。