【tdr1425】女性キャラは男性キャラよりもセリフが少ない?
2016年2月、アメリカ言語学会で“ある面白い研究結果”が発表されました。それは「ディズニー映画の女性キャラは男性キャラよりもセリフが少ない」というもの。
これを発表したのはアメリカ合衆国カリフォルニア州ピッツァー大学の言語学教授カルメン・フォート氏とノースカロライナ州立大学大学院教育助手カレン・エイゼンハウアー氏。二人の共同研究「ディズニープリンセス映画におけるジェンダー化された賛辞の量的分析」により、このセリフ量の違いが明らかにされました。
研究では年代別に作品を「クラシック」「ルネサンス」「ニューエイジ」3つに分類。
脚本から登場キャラを男女別にカウントし、セリフ1行、劇中歌1節でもあるキャラを数えて性別ごとに発言比率を算出。更に発言の性質(賛辞など)にも着目してデータ化されました。
この研究により、男性キャラは女性キャラよりも圧倒的にセリフ量が多いことが判明したのです。
クラシック時代で見ると「白雪姫」はほぼ男性のセリフで構成されており、「シンデレラ」「眠れる森の美女」は男女ともに同じぐらい。
バランスが崩れ出すのがルネサンス時代からで、「アラジン」に至っては9割が男性キャラの発言になっています。これはお喋りなランプの魔人が原因のような気もしますが・・・。
「塔の上のラプンツェル」「アナと雪の女王」などのニューエイジ時代でも、やはり男性キャラの方がおしゃべりでした。
この結果にフォート氏は「ジェンダー表現の不均衡があること」を指摘。
欧米メディアでも「ディズニー映画の本質に迫る発見だ」と報道され、反響を呼びました。
今後はピクサー映画を含めて、さらに研究を進めるというフォート氏。
次の研究結果が楽しみですね。