【tdr0573】ディズニー作品で製作費を大幅カットされた作品とは

世界初の長編アニメーション映画であり、世界初のカラーアニメーション作品である「白雪姫」

アニメーションといえば「子供向けの短編作品」を意味する時代に、170万ドル(当時)の製作費をかけて1937年12月21日に公開。

初めての試みに失敗すると思われていたものの、6,100万ドルの利益を収める大ヒットとなりました。

「白雪姫」の大成功もあり、次作にあたる「ピノキオ」は260万ドル(当時)の巨費が投じられ、1940年2月7日に公開。

同年の11月13日には、228万ドルをかけた史上初のステレオ音声作品である「ファンタジア」が公開されるも、どちらも商業的には伸び悩み、一作目の「白雪姫」のような大ヒットには至りませんでした。

大ヒットに至らなかった理由はいくつかあります。

2作目は「白雪姫」のような作品が望まれていたのに拒否したこと、「ファンタジア」の構成が斬新すぎて受け入れられなかったこと、第二次世界大戦中だったこと・・・など要因を挙げればキリがありませんが、これらの理由から伸び悩んだとされています。

巨費を投じた作品が2作連続尻すぼみだったわけですから、4作目の製作費はコストを削減し、切り詰める必要がありました。

そして、しわ寄せを被った作品が1941年10月23日に公開された「ダンボ」です。

製作期間およそ1年という非常に短い期間で製作に費やされた金額はなんと81万ドル。

過去3作品と比べても圧倒的に少ないのがわかりますよね。

それほど、財政的に追い込まれた状況だったのです。

ディズニーの総力をかけて作り上げた「白雪姫」「ピノキオ」「ファンタジア」のあと、うってかわってコストカット、期間カットの作品となった「ダンボ」

製作に携わったスタッフも肩の力を抜いて、純粋に楽しみながら製作したそうです。

その甲斐あってか、興行面において大成功を収めました。

製作費をかけたから必ずいいものになるわけではなく、製作費をかけずとも出来る範囲で最高のものを作れば評価される、ということがわかりますね。

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