【tdr0475】「トイ・ストーリー」誕生にスティーブ・ジョブズあり?
ピクサー・アニメーション・スタジオにとって初めての長編フルCGアニメーションであり、成功のきっかけとなった「トイ・ストーリー」
この成功の陰には、アップル社の設立者であり、ピクサーの設立者である「スティーブ・ジョブズ」の姿がありました。
1986年アップル社を退社し、ルーカスフィルム社が創立したピクサーの前身団体を1,000万ドルで買収、ピクサーを設立したスティーブ・ジョブズ。会長に就任後は、ピクサーの経営等に対し、あまり口を出しませんでした。
当時のピクサーはコンピュータグラフィックス製作用のハードウェアを製造しており、その顧客としてディズニーとの繋がりがありました。
そんな中、ジョブズは手っ取り早く利益を上げるコンテンツ作成を提案し、1991年ディズニーにCGアニメーション映画作成の売り込みを行ったのです。
結果、同年3月に3本の劇場用作品の契約を締結、「トイ・ストーリー」の製作が開始されました。
製作には70台のSGIワークステーション(シリコングラフィックス社の高性能コンピュータ)と117台のSUNワークステーション(サン・マイクロシステムズ社の高性能コンピュータ)が使われ、4年という歳月が費やされました。
当然、この4年もの間、必要となるのが「製作費」
それを手助けしたのが、スティーブ・ジョブズでした。彼は4年間でトータル5,000万ドルを投資していたのです。
それは日本円にして50億を優に超える金額。
さすがのジョブズも、これには「こんなに金がかかるとは思っていなかった」と告白しました。
とはいえ、「トイ・ストーリー」は大ヒットを記録、ピクサーは株式を上場し、ジョブズは投資を上回る多額の資産を手に入れたのですから、結果オーライと言えるでしょう。
もし、ジョブズがピクサーの売り込みを提案せず、投資も行わなかったら、あの名作が誕生することはなかったのかもしれませんね。