【tdr0128】ワインメーカーが抗議した「Mr.インクレディブル」の悪役名とは?
2004年11月5日(日本では2004年12月4日)に公開された長編フルCGアニメーション映画「Mr.インクレディブル」「かつて世界平和のために戦っていたスーパーヒーロー」である「Mr.インクレディブル:ボブ・パー」を中心に超能力一家が活躍する物語となっている本作ですが、製作期間中に「チョイ役」の名前について、某ワインメーカーと揉めたことがありました。
その「チョイ役」というのは、「Mr.インクレディブル:ボブ・パー」がヒーロー時代に遭遇した最後の悪役、「ボム・ボヤージュ」という男。フランス語を話し、色白のおとなしそうな外見とは裏腹に、爆弾で金庫破りをするという大胆な悪役なのですが、この役につけられる予定だった名前で揉めたのです。
その名前というのが「ボム・ペリニヨン」
勘のいい人は察したかと思いますが、高級シャンパンで有名な「ドン・ペリニヨン」を連想してしまいそうですよね。
それゆえに、ワインメーカーが反発し、抗議してきたのです。「かの高級シャンパンの名前を悪役にすることはイメージを損なう」という主張は、確かに理解できます。ましてや、フランス人の悪役名になるなんて、いい気分はしないでしょう。
そこで、代替案として浮上したのが「ボム・ボヤージュ」でした。この名前はフランス語である「ボン・ボヤージュ(よい旅を)」をもじっており、その響きも意味も悪くないということで採用された、というわけです。
それにしても、役名一つ付けるのに「大人の事情」が絡むというのは日常茶飯事なのでしょうね。