【tdr0111】『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』その原点とは?

ディズニートゥーン・スタジオによる『プレーンズ』シリーズ。

第1作『プレーンズ』は、『カーズ』シリーズ同様、乗り物が主人公のレーシング映画でした。第2作『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』のテーマはレスキュー隊。ディザスタームービー、アドベンチャームービーの要素が強くなっています。

これまで『プレーンズ』は、ディズニー・ピクサーの『カーズ』に影響された映画と言われてきました。ですが、初期設定の主人公は、飛行機ではなく、乗り物でもなく、人間だったそうです。シリーズ第1作『プレーンズ』のクレイ・ホール監督は、映画公開当時のインタビューで、次のように述べています。

『トイ・ストーリー』のジョン・ラセターとは、お互い熱心なマシン愛好者。その延長で、マシンだけでなく映画についても、事あるごとに話をしていました。その彼と、映画の次回作について話していた時、私の方から「蒸気機関車をテーマにしたら?」と提案したんです。

クレイ・ホール監督の提案から「トレインズ」と題された映画が企画されたわけですが、主人公は人間で、西部劇でした。蒸気機関車は脇役だったのです。さらに企画が進んでいるとき、ジョン・ラセターが「飛行機を主人公にしたほうが、より面白い映画になるのでは?」と思いつきました。

そこから第1作『プレーンズ』という映画が誕生し、乗り物が主人公という『カーズ』のコンセプトを引き継ぐ形になったのです。

『カーズ』はピクサーが誇る大人気シリーズですから、製作陣へのプレッシャーはたいへんなものでした。

そのプレッシャーを跳ね返し、『プレーンズ』は大ヒット。第2作『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』の登場となったわけです。

第2作の監督となったのは、ボブス・ガナウェイ。続編にはつきものの「どうやって目新しさをだすか」が大きな課題だったようです。「『カーズ』や前作からアイデアを引き継いでいるので、どうやって新鮮さを出すか、これまでにない新しい世界に観客を連れて行くにはどうするか、頭を悩ませたよ」

そのようにコメントしています。

第2作『プレーンズ2/ファイアー&レスキュー』は「飛行機でなければできないこと」をテーマにし、飛行機の素晴らしさを全面に出しました。映画の中でレスキュー隊が行う「空中からの消火作業」ができるのは、飛行機だけ。

単に『カーズ』『プレーンズ』を引き継いだだけではない、それまでの映画の影響を脱することに成功した映画といえるのでしょう。

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