【tdr0067】「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」は気が遠くなる撮影だった?

アメリカで1993年10月29日(日本では1994年10月15日)に公開された「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」。原案・原作は「シザーハンズ」や「バットマン」の監督でおなじみの「ティム・バートン」のもので、ストップモーション・アニメーション技法を用いたミュージカルアニメーション映画になっています。

ミュージカルアニメーションといえど、中身はただのファンタジーやメルヘンではなく、「ティム・バートン」らしいホラー色で染まっており、それでいてファンタジックという、異色かつ不思議な空間が魅力。その不思議な空間の中で個性の強いキャラクターが、人形であるのに人形ではないかのように生き生きと動き出し、見ている人間を惹きこんでいきます。

本作で用いられたストップモーション・アニメーション技法は、「レイ・ハリーハウゼン」(アメリカの特撮映画監督・特殊効果スタッフで、ストップモーション・アニメーター。20世紀の映画における特撮技術の歴史を作ってきたといわれる人物)の流れを汲む伝統的な方法に加え、最新のデジタル映像技法が取り入れられています。

最新の技法を使うといっても、人形を1コマずつ微妙に動かしては撮影をするというアナログな作業には変わりありません。このため、1分間のワンシーンを撮影するのにかかる作業時間は1週間以上。気が遠くなるような、細かな作業が待っているというわけです。

それもそのはず、1秒につき撮影コマ数が24コマ。イラストアニメーションなどもそうですが、滑らかな動きにするためには「1秒につき24コマ」がスタンダードなのです。となると、当然、人形の動きにも「1秒24コマ」が必要になり、これを1分撮影するとなると1440コマ。1440回撮影するたびに人形を細かく動かしていき、撮影するわけですね。

因みに、動きだけではなく、セリフに応じて口元や表情も変える必要があるため、主人公「ジャック」の頭部は400パターンも用意されていたそうです。それだけの数を使いこなすのも大変ですが、要所要所に見合った顔のパーツに取りかえるという作業と、それがどのコマに当てはまるのか、きちんと計算しなければならないというのが大変なところ。

いくらプロのアニメーターであっても、よほどの忍耐力や集中力がなければ、耐えられないような気がしますね。

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